今回は、カードナンバー1のカード、
マジシャン(魔術師)を見ていきます。カードの絵柄の特徴は以下の通り
・魔術ローブを着込んだ青年
・青年の頭上に∞(無限大)のマーク
・テーブルの上に魔術道具(剣、杖、杯、金貨)
・右手で天を、左手で地を指差す
マジシャンのカードが示す主なテーマは
可能性です。どんな人も、最初は「何者でもない」ものです。そしてどんな人でも、なんらかの可能性を秘めています。潜在能力というものですね。何事かを始めようとする時にこのカードが出ると、必ずやいい結果が表れるでしょう。もちろん、修練・探求心などを忘れることなく、という前提をもとに。
このカードの青年は、探求心・好奇心の塊です。いつでもどこでも何かを考え、それが何なのか、どうなるのか、どうできるのか、ということを常に思索しています。
目の前にある魔術道具は、魔術の師匠から与えられたものですが、使い方までは教えてくれません。青年は試行錯誤を繰り返しながら、その使い方を学んでいきます。この魔術道具は四大元素を表しています。すなわち
火(杖)水(杯)風(剣)地(金貨)です。やがて青年はこの元素を理解し、そこから元素同士を組み合わせて新たな物質を生成していく――つまり
錬金術士の祖でもあります。魔術師と錬金術士とでは定義が違うと指摘する声もありますが、今回は魔術師に焦点を置くため、その議題は省略させていただきます。
頭上の無限大マークは、
青年の成長に限界はない、無限の可能性があるということを示しています。
右手で指差す天は「天界・霊的世界」を示し、左手で指差す地は「人界・現世」を示します。これは全ての世界を統合しようという意志の顕れ、すなわち
飽くなき知識の探求を表現しています。
カードナンバーの「1」も、物事の出発や始まり、全てにおける出発点し、まさに第一歩を示すカードです。
片思いの異性がいた場合、勇気をもって告白をすれば、必ずやいい結果がでるでしょう。
勉強や仕事では、あらゆる分野で眠っていた才能を開花させられます。よく言えばオールマイティ、マルチな才能。悪く言えば器用貧乏。
ミジンコにはタロットカードの出会いとなった
島田ひろかず先生という作家がいます。先生は、あらゆる物のエネルギッシュな力が感じられるこのマジシャンが一番のお気に入りだそうです

四元素の補足として……
万物を構成する四元素ですが、この四元素を統括する五番目の元素があります。それが
エーテルです。エーテルはアインシュタインの相対性理論が発表されるまで、
宇宙を満たしているものとして存在が確立されていました。宇宙(全て)を満たしているため、四元素も含まれるということです。この宇宙という概念から
空という属性の名称をつける者もいます。どこかのゲームで
火水風地空の五大元素として扱ったものもありました。
あのファイナルファンタジーのエーテルも、宇宙の神秘的な存在と、化学薬品としてのエーテルを合わせて作られたMP回復アイテムなのかもしれませんね