何年か前にも、「携帯電話が生涯無料で使える装置を発明」という宣伝文句で投資家を募り、株価を吊り上げたところで、発行元の会社が売り抜けるという投資詐欺事件があった。もちろんそんな装置などデタラメである。
この近未来通信事件について、タロットを展開してみようと思う。スリーカードスプレッドで出た結果は以下の通り――
過去:サン(太陽)の正位置
現在:ラヴァーズ(恋人)の逆位置
未来:エンペラー(皇帝)の正位置
過去に出たサンは、開放と活力を意味する。賃金低迷、格差社会、年金をきちんと受けてない……そんな閉塞感のもと、近未来通信の高配当を見出した人達は、ここを資産運用先とし、これで老後は安心と胸を撫で下ろした。
現在に出たラヴァーズは決断を意味し、それが逆位置となって表れた。最初は宣伝文句通り、毎月高配当が振り込まれていたが、それが今回の一斉店舗閉鎖。投資家達は何が起こったかわからず、右往左往するが、やがてダマされたと知り、自分達の決断が誤ったことに気づく。
未来に出たのはエンペラー。これは、やがて強力な指導者が現れることを示している。その強権な人物が、投資家達を救うかどうかは、まだわからない。
――ライブドアも代表取締役が代わって会社自体は残ったが、それが投資家を救うことに繋がるわけではない。投資家は今でも「金返せ」と叫び続けている。
投資が悪いわけではない。投資を悪用することが悪いのである
